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【医師も実践する】男性に効果的なアンチエイジング方法とは?

若々しい見た目とさらなる健康を目指すアンチエイジング。「その必要性は感じるものの、やり方がわからない」という男性は少なくないのではないでしょうか。そこで、アンチエイジングに精通する医師、石田清隆先生にお話を伺いました。老化の原因をはじめ、自分でできるアンチエイジング方法やサプリメントについてもお伝えしているので、ぜひ参考にしてみてください。

2024年12月11日更新
2024年2月18日掲載

広島ステーションクリニック
理事長・石田清隆 先生

栄養学に精通した医師・管理栄養士・運動指導のできるトレーナーを備えたクリニック「広島ステーションクリニック」理事長。患者様の健康を第一に、投薬だけに頼らない良質な医療を提供。

【保有資格】
日本肝臓病学会専門医
日本超音波医学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化器病学会専門医
日本内科学会認定内科専門医
医学博士
CBDオイル研究会会員
点滴療法マスターズクラブ会員
オーソモレキュラー・ニュートリション・ドクター(OND)
日本コスメティック協会 スキンケアマイスター・コスメマイスター
腸活 植物性乳酸菌マイフローラ(野村乳業)顧問医師

【著書】
人生を好転させる2-week 鉄活 (幻冬舎)

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1) アンチエイジングとは

アンチエイジングとは何か、簡単に教えてくださ

石田先生:アンチは「抗う」、エイジングは「加齢」なので、アンチエイジングとは抗加齢という意味になります。

アンチエイジグは老化現象を軽減したり、遅らせたりすることが目的です。

誰しも年齢は変えれませんが、

  • いつまでも心と体を若々しく維持する
  • 実年齢より若くみせる
  • できるだけ長生きしようとする

といったもので、健康な人のさらなる健康というニュアンスです。

2) 老化の4つの原因

老化の原因について教えてください。

石田先生:老化の原因は、主に4つあります。

  • 活性酸素による細胞の酸化
  • AGE (終末糖化産物)
  • 遺伝子の影響
  • ホルモン分泌の低下

それでは、1つずつ詳しく解説いたします。

2.1) 活性酸素

老化の1つ目の原因は、活性酸素によって細胞が酸化することです。

いわゆる「錆び」で、簡単にいうと活性酸素は細胞を傷つけて老化を加速させます

例えば、

  • タバコの煙
  • アルコール
  • マラソンや過度の運動

などは活性酸素をかなり発生して体を酸化させます。

身体をまもる働きもある

ばい菌やウィルスが体内に入ってくると白血球が戦って壊してくれますが、活性酸素はその武器でもあります。

活性酸素は老化の原因となる一方で、免疫機能としては大事なものでもあるのです。

しかしながら、ストレスや加齢などが重なると、この活性酸素がたくさん増えます

そして、SODという酵素の働きが弱まって、細胞の酸化が進んでしまいます。

2.2) AGE

 老化の2つ目の原因は、AGE(終末糖化産物)によってタンパク質が糖化することです。糖化というのは簡単にいうと「焦げ」のようなものです。

パンを焼いて焦げたり、プリンの上にのっているキャラメルのような焦げを連想するとよいでしょう。パンの焦げを元には戻せないように、変性したタンパク質は元に戻りません。

 甘いものを食べると、血糖値が一気に上がり、糖化して焦げつきが起こります。そして、これが強い場合には元に戻れなくなり、老化の原因になります。

例えば、動脈硬化や認知症などを引きおこします。AGEは、いままでの悪い生活習慣の蓄積という感じですね。

2.3) 遺伝子の影響

老化の3つ目の原因は、遺伝子の影響によるものです。

例えば、老化の速度をコントロールする「サーチュイン遺伝子」は有名ですよね。

サーチュイン遺伝子は10番目の染色体のところにありますが、これが段々と短くなることで老化するという風にいわれてます。

この遺伝子の機能低下によって活性酸素がふえたり、酸化によって傷ついた細胞の修復が遅くなります

ウィスコンシン大学の研究

2009年のScienceに掲載された報告によると、

  • アカゲザルのオーウェン君
    食事制限なし
  • アカゲザルのカント君
    30%食事制限したところ、見た目も若々しくて毛並みもよい

さらに、2014年の報告では、病気になるリスクや死亡につながるリスクが、制限なく食べる人は3倍高いとされています。

つまり、「食べすぎはいけない」ということです。

石田先生

細胞分裂をくり返すと「テロメア」というものが短くなるのですが、サーチュイン遺伝子はそれを抑制してくれます。

そして、サーチュイン遺伝子は新しいミトコンドリアを作ってくれるので、エネルギーを作るのも上手ですし、活性酸素の少ないミトコンドリアにしてくれます。

古いミトコンドリアはやはり質が悪いので、サーチュイン遺伝子の影響は大きいですね。

2.4) ホルモン分泌の低下

老化の原因の4つ目は、ホルモン分泌の低下によるものです。

男性は年齢とともに「テストステロン」や「成長ホルモン」などが減っていきます

テストステロンには、

  • 筋トレをすると分泌される
  • 社会的な活動や成功体験によっても増える
  • 芸能人、政治家、クリエイティブな働きをしてる人は高い傾向にある

といった特徴があります。

テストステロン低下のサイン

 ED(勃起不全)の男性は、テストステロンが下がっている可能性がとても高いです。

陰茎の動脈はとても細くて、初期の動脈硬化を反映するため、動脈硬化がはじまっている可能性も高いといえます。

性機能には、亜鉛やマグネシウムを摂ることも大事です。

 テストステロンの95%は精巣にあり、残りの5%は副腎などでつくられます。これは20歳前後でピークになり、年々減っていきます。

テストステロンが下がると、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症)といって鬱になったり、「男性らしさ」がなくなってしまいます。

治療法としては、男性ホルモン補充療法というのもあります。

明日からできる!テストステロンを増やす方法

  • 筋トレをする
  • 質のよい睡眠をとる
  • ストレスをためない
  • 糖質を控えてタンパク質を十分にとる
  • 1日に15分〜20分ほど日光浴をする

1日に15分〜20分ほどの日光浴をするだけで、テストステロンの分泌は2割ぐらいアップします。

石田先生

~日光浴と健康について~

人間は本来、狩りをしているときに日光を浴びています。それが今では一日中、建物の中にいて日焼け止めもぬっています。

ビタミンD」は日光を浴びることで活性されるため、現代人はとても不足しています。慈恵医大の報告では、98%の人はビタミンD活性が30ng/mL以下です。

ビタミンDは骨や筋肉を強くするだけでなく、免疫にも関係があり、癌を抑制したりアレルギーにも関係してます。

20ng/mL以下だと生命予後が悪いという研究論文もあります。日光は過度に浴びてはいけませんが、ある程度は必要だということです。

3) 男性に効果的なアンチエイジング方法

男性にとって効果的なアンチエイジング方法を教えてください。

石田先生:男性のアンチイジングには筋トレが効果的です。

筋トレをすればテストステロンも分泌されますし、筋肉がつけば姿勢もよくなって若々しくみえます。

すると、仕事もできそうに見えるし、恋愛に対しても有効でしょう。

ジムに通っても筋肉がつかないという男性もいますが、なにが原因でしょうか?

石田先生:ジムに通っても筋肉がつかないのは、きちんとした指導を受けていないからです。

また、筋トレの頻度ですが、週に1回と2回では別世界です。

  • 週1回は筋力の維持
  • 週2回以上は筋力が上がっていく

時間があったらジムに行くというのではなく、週に2回、ルーティン化させることが重要です。

石田先生

実は、僕も50歳でクリニックを開業してから約2年間、まったく運動をしていなかったら、猫背で座れなくなってしまいました。

さらには、1cmほどの段差でつまづいて足首を捻挫して、1年ぐらい治らなかったのです。

さすがに何とかしなければと思いパーソナルトレーニングを受けたところ、2週間ぐらいで変化があり、運動の必要性を痛感しました

現在ではプライベートジムを作ってトレーナーと提携し、患者さまの運動指導にあたっています。

男性の筋トレのコツを教えてください。

石田先生:インナーマッスルが弱い人がおおいので、そこを意識的に鍛えることが大切です。

トレーニングは、下記の順番でやるとよいでしょう。

  • ストレッチ
  • インナーマッスルのトレーニング
    ※身体の深いところに位置する筋肉
  • アウターマッスルのトレーニング
    ※身体の表面に位置する筋肉

男性の筋トレで、ほかに気をつけるべきことがあれば教えてください。

石田先生:男性の場合は、「筋肉量」と「筋肉のつき方」が大事です。

70歳でも80歳でも、筋肉の均整がとれていれば若くみえます。例え、顔にシミがあったとしても若くみえると思います。

ですから、毎回おなじ部位を鍛えるのではなく、均整が取れるようにトレーニングしましょう

石田先生

アンチエイジングは化粧といった見せかけではなく、体の中のアンチエイジングが大事です。

栄養と運動が一番です。そして、運動なくして健康はないと確信しています。

4) 栄養が足りていないサイン

アンチエイジングには栄養も重要ですが、栄養不足になると、どのような症状がでるか教えてください。

石田先生:栄養素が不足すると、身体にはさまざまな症状があらわれます

  • 抜け毛がふえる
  • 肌の調子がよくない
  • 寝つきが悪い、よく眠れない
  • 朝が起きにくい
  • 疲れがとれない
  • 集中力がない
  • イライラしやすい など

このような症状は、栄養が不足している可能性が高いといえます。

石田先生

現代の食生活では過剰になりやすい糖質は控えめにして、身体に必要なタンパク質・ミネラル・ビタミン類をしっかり摂ることが重要です。

6) アンチエイジングにおすすめのサプリメント

アンチエイジングに効果の期待できるサプリメントがあれば教えてください。

石田先生:アンチエイジングには、活性酸素を除去する「抗酸化物質」をとる必要があります

サプリメントで手軽にとれる成分としては、

  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • コエンザイムQ10 

などがあります。

あと、飲酒をしたり糖質をたくさん摂る人は「ビタミンB群」が大量に消費されます。

ビタミンB群が不足すると、睡眠が浅くなったり、思考能力が落ちたり、認知症にもなりやすいのでサプリメントとして摂ることがおすすめです。

飲酒する人は、そのほかにナイアシン・亜鉛・マグネシウムも失いやすいので注意しましょう。

石田先生

マラソンなどの過度の有酸素運動をする人は、かなりの活性酸素を受けているので老化が早いです。

それを分かった上で楽しむのは良いことですが、もし健康や若返りのためにやっているのだとしたら注意が必要。

抗酸化物質を積極的にとりましょう。

5) オーソモレキュラー栄養療法について

アンチエイジングにも役立つ「オーソモレキュラー栄養療法」について教えてください。

石田先生:オーソモレキュラー栄養療法は日本では「分子整合栄養医学」ともいい、分子レベルで最適な量の栄養素を投与して、病気の治療や予防をする医学です。

語源

オーソ(ORTHO)=正しい・矯正・修正

モレキュラー(MOLECULAR)=分子

オーソモレキュラー栄養療法は投薬のみの治療ではなく、普段の食生活の改善によって必要な栄養素をしっかり整えて、病気に負けない身体を作っていく治療です。

普段の食生活は、

  • 適切な食事
  • 糖質コントロール
  • サプリメントでの栄養補給

によって改善していきます。

石田先生

どんなに栄養のあるものを摂っても、体がそれを消化吸収できなければ健康づくりの役には立ちません。

そのため、消化を助けたり、腸内環境を整えることも大事です。

7) 男性のアンチエイジング【まとめ】

  • タバコ、アルコール、過度の運動は、活性酸素を生みだして老化を加速させる
  • 糖質をたくさんとると「糖化」を引き起こして老化の原因になる
  • 食べすぎも老化を促進する
  • テストステロン(男性ホルモン)を増やすには、筋トレが有効
  • 1日15分〜20分の日光浴でテストステロンは2割ほどアップする。また、ビタミンDが活性されるため、骨や筋肉が強くなるだけでなく、免疫力が上がり寿命ものびる
  • 質のよい睡眠やストレス発散も大切
  • 抜け毛や肌荒れは栄養不足のサイン
  • 糖質は控えて、タンパク質・ミネラル・ビタミン類を十分にとる
  • 腸内環境を整えることも大事
  • ビタミンCなどの抗酸化物質を積極的にとろう
  • オーソモレキュラー栄養療法はアンチエイジングにも有効

広島ステーションクリニックについて

広島駅から徒歩3分に位置する広島ステーションクリニックは、「トータルヘルスケア」をコンセプトとし、投薬だけに頼らない良質な医療を提供するクリニックです。

その特徴は、

① 画像診断
大病院に負けない画像診断装置を使用しており、身体の異常を映像でしっかり捉えます。

② オーソモレキュラー栄養療法
画像診断では表れない栄養不足による症状は、オーソモレキュラー栄養療法の観点から解析します。栄養学に精通した医師と管理栄養士による栄養指導を行っています。

③ 運動療法
提携トレーニングジムを利用したプロのトレーナーによる運動療法も実践し、健康づくりをチームでサポートしています。

④ 美容皮膚科を併設
内科的知見も活用した「健康的な美しさ」をコンセプトに、見た目にも若々しく美しくなって頂けるよう美容皮膚科を併設しています。

業種一般内科・肝臓内科・⽪膚科・美容⽪膚科
住所広島県広島市東区若草町11-2 グランアークテラス3F
電話番号082-568-1007
サイト広島ステーションクリニック
https://hs-clinic.jp/

美容皮膚科 MILKY CLOUD Well-being Center
https://hs-clinic.jp/biyou/

▼関連図書(著者:石田清隆先生)

男性にも知っていただきたい、女性の鉄不足に関する本

女性は月経があることで鉄不足に陥りやすく、知らず知らずのうちに体調を崩している人が多いといいます。

その症状は、肌荒れ・頭痛・めまい・疲れやすいといったことから、朝起きられず不登校になる、集中力が続かず仕事でミスばかりするなど多岐にわたります。

また、うつ病やパニック障害の人に、鉄不足が多いことは知られています。

大切なパートナーや家族の健康を守るために、男性にもぜひ読んでいただきたい一冊です。

出版社幻冬舎
著者広島ステーションクリニック理事長・石田清隆
発売日2023年3月22
単行本134ページ (ソフトカバー)

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※当記事で掲載している情報は、効果効能を保証するものではありません。