【皮膚科医監修】「レチノール」のメンズへの効果や副作用などを完全ガイド!
毛穴・にきび・シミ・しわに効果が期待できるレチノール。女性にとってはなじみのある成分ですが、もちろんメンズにも有効です。レチノールといっても様々あり、使用するにあたり注意点もあります。この記事では医師監修のもと、レチノールの効果・使い方・副作用などをまとめてお伝えします。
2024年11月26日更新
※この記事はアフィリエイト広告を含みます。
この記事の監修医師
LonaLona Clinic
院長・三輪 菜つ美
【保有資格・所属学会】
・抗加齢専門医
・日本医師会認定産業医
・日本皮膚科学会 会員
・日本抗加齢医学会 会員
・日本抗加齢美容医療学会 会員
・国際抗老化再生医療 会員
北里大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院にて研修終了後、都内クリニックにて内科・皮膚科医として勤務。その後、3年間にわたり都内美容クリニックにて院長をつとめ、現在のロナロナクリニック院長に就任する。著書「ラメラの秘密」を幻冬舎より出版。
※監修者はレチノールに関する情報を監修するものであり、当記事で紹介している製品や広告には一切関与しておりません。
1) レチノールとは
レチノールはビタミンAの1種で、肌の美容と健康に欠かせない成分です。
ビタミンには、水に溶けやすい性質をもつ「水溶性ビタミン」と、油に溶けやすい性質をもつ「脂溶性ビタミン」がありますが、ビタミンAは脂溶性です。
老化やあらゆる病気を引きおこすとされる「活性酸素」の働きをおさえる抗酸化作用があります。
ビタミンAは体内では合成されないため、食事などから取りいれる必要があります。
ビタミンAを多くふくむ食品
- 豚レバー
- 鶏レバー
- バター
- 卵黄
- うなぎ など
また、緑黄色野菜にふくまれるβ-カロテンは、ビタミンAの前駆体(プロビタミンA)として体内に貯蔵されて、必要におうじてビタミンAに変換されます。
β-カロテンを多くふくむ食品
- ニンジン
- ほうれん草
- かぼちゃ
- ピーマン
- スイカ など
2) レチノールの主な効果
レチノールは、メンズと相性のよい成分だといえます。
一般的にメンズは「男性ホルモン」の影響で皮脂量がおおい傾向にありますが、過剰な皮脂は毛穴トラブルやニキビへとつながります。毛穴やニキビで悩むメンズが多いのはそのためです。
レチノールには過剰な皮脂をおさえる作用もあるので、メンズにおすすめの成分というわけです。
レチノールは食事で摂取するほかに、
- 市販の化粧品
- クリニック専売の化粧品
- クリニックの肌治療
などから取り入れることができます。
それでは、レチノールに期待できる効果を具体的にみていきましょう。
2.1 開き毛穴・黒ずみ毛穴の改善
レチノールには皮脂の過剰な分泌をおさえたり、肌のターンオーバー(新陳代謝)を促進する働きがあるため、いろいろなタイプの毛穴トラブルに効果があるといわれています。
- ぽっかり開いた「開き毛穴」
- 年齢とともに縦に開いた「たるみ毛穴」
- 角栓がつまって黒くなった「黒ずみ毛穴」
などの改善が期待できます。
2.2 ニキビ・ニキビ跡の改善
- ニキビができる過程
- 毛穴の角質が厚くなることで毛穴の出口がふさがり、そこに皮脂や汚れがたまることで「面ぽう」という小さいニキビができます。
それを放置しておくと毛穴の中に皮脂がどんどんたまり、アクネ菌が増殖して炎症をおこしたものが「赤ニキビ」です(図参照)。
- ニキビを防ぐ
- レチノールは肌のターンオーバーを促進するため、古い角質がはがれ落ちやすくなって毛穴の詰まりをふせぎます。
すると、皮脂の排出がスムーズになるのでニキビの発生を抑えることができます。
- ニキビ跡の改善
- 肌のターンオーバーが促進されることでメラニン色素も排出するため、ニキビ跡の予防や改善も期待できます。
2.3 しわ・たるみの改善
真皮層にある「コラーゲン」や「エラスチン」が減少すると、肌のシワやたるみが起こります(図参照)。
レチノールは肌の線維芽細胞を活性化してコラーゲンやエラスチンの生成を促進するため、肌のハリを改善する効果があるとされています。
また、レチノールには保湿成分であるヒアルロン酸の合成をうながす働きもあります。それにより、肌に柔軟性が与えられてシワを改善する効果も期待できます。
2.4 シミの改善
シミの原因は、肌に蓄積されたメラニン色素です。本来、メラニン色素は自然と排出されますが、肌のターンオーバーが低下すると排出がとどこおり、肌に残ったものがシミとなります。
レチノールにはターンオーバーを促進する働きがあるため、シミの改善が期待できます。
ただし、メラニン色素が真皮層に落ちこんでしまったシミには効かないので注意しましょう。
3) レチノールの使い方や注意点
すぐれた効果の期待できるレチノールですが、使用するにあたって注意点もあります。ここではポイントを4つお伝えします。
3.1 レチノールの使い方
市販のレチノール配合化粧品の使い方は、製品によって異なります。
レチノール化粧品には、
- 化粧水
- 美容液
- クリーム
など色々あります。
製品によっては目元専用のものもあれば、逆に、目のまわりには使えないものもあります。また、夜のみ使用する製品がおおいですが、中には朝使えるものもあります。
製品の説明書をよく読んで、使用方法や使用頻度を守ることが大切です。
3.2 保湿をしっかりと行なう
レチノールには肌の角質層を回復する働きがあり、根本的な乾燥肌の改善に役立つとされています。
その反面、レチノールを使うと肌のターンオーバー(新陳代謝)が活発になり、肌が乾燥しやすくなることもあります。
乾燥すると肌のバリア機能が低下するため、肌荒れなどを起こしやすくなります。
レチノールを使うときは化粧水や乳液なども使って、しっかりと保湿することが大事です。
3.3 紫外線対策を徹底する
レチノールは紫外線にあたると分解や変質しやすいという性質があります。
そのため、レチノール配合化粧品を使用するさいには、日焼け止めや帽子などを活用して紫外線対策をすることが重要です。
また、紫外線によわい性質をもつことから、一般的なレチノール配合化粧品は夜のみの使用が推奨されています。
3.4 化粧品と医薬品は別もの
美容効果の高いレチノールですが、「市販のレチノール配合化粧品」と「医師が扱う医薬品」ではレベルが違います。
市販のレチノール化粧品は肌への影響がおだやかであるため、使用したからといって、必ずしも前述のような効果がえられるとは限りません。
しっかりとした効果をのぞむ人は、美容クリニックで相談するとよいでしょう。
特にニキビで悩んでいる人は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
3.5 レチノイド反応【副作用】
レチノールを使うと一時的に次のような症状がでることがあり、それをレチノイド反応 (通称A反応)といいます。
- 肌に赤みがでる
- 肌が乾燥する
- かゆくなる
- 皮がむける など
これは、肌のターンオーバー(新陳代謝)が急に促されることによって生じるものです。
特に、肌に存在するビタミンAが不足している人にレチノイド反応がおこる傾向があります。
市販の化粧品は肌への作用がおだやかだと前述しましたが、レチノイド反応があらわれないとも言いきれません。
レチノイド反応は徐々に治まるものですが、症状が強い場合やなかなか改善しない場合は皮膚科を受診しましょう。
4) レチノールのよくある質問
レチノールを使うにあたって生じる疑問や質問をまとめたので、参考にしてみてください。
4.1 レチノールを使うとシミが濃くなる?
レチノールを使用すると、一時的にシミが濃く見えることがあります。
これは、肌のターンオーバー(新陳代謝)が促進されて、メラニン色素が排出される過程でシミが肌表面に押しあげられるためです(図参照)。
その他に、下記の理由でシミが濃くなることもあります。
- 保湿ケアが足りなかった
- 紫外線対策が不十分だった
くり返しとなりますが、レチノールを使用するさいには保湿ケアや紫外線対策を徹底しましょう。
4.2 レチノールは天然の日焼け止め?
肌に存在する「パルミチン酸レチノール」にはSPF20程度の日焼け止め効果があるとされています。
このレチノールには、紫外線の光線エネルギーをうけとめて細胞の損傷をふせぐ働きがあると考えられているため、「天然の日焼け止め」といわれるのです。
天然の日焼け止めといっても、日焼け止めをはじめとする紫外線対策は必須なので注意しましょう。
ちなみに、光老化(日光による肌の老化)をふせぐには、
- ビタミンAを食事など「内側」から補給する
- スキンケアで「外側」からも補給する
このように体の内側と外側、両面からのアプローチが必要だと考えられています。
4.3 レチノールは敏感肌でも使える?
レチノールの種類や濃度が適切であれば、敏感肌の人も使うことができます。
中でも「パルミチン酸レチノール」は刺激が弱いとされているので、市販の化粧品を選ぶさいには成分表をチェックしてみましょう。
使用するさいにはパッチテストを行って、肌の様子をみながら使うことが大切です。
4.4 レチノールには光毒性がある?
結論からお伝えすると、レチノールには光毒性はありません。
光毒性とは
ある成分を塗ったところに紫外線があたると、シミや炎症などの肌トラブルが生じること
レチノールには光毒性はありませんが、日焼け止めをはじめとする紫外線対策はしっかりと行いましょう。
5) レチノールの種類と特徴
ビタミンAの1種であるレチノールは、その種類によって特徴が異なります。
パルミチン酸レチノール
「天然の日焼け止め」といわれるパルミチン酸レチノールは、刺激がよわくて安定性にすぐれているため、化粧品によく配合されています。
即効性はありませんが、ながく使い続けることでその効果を発揮するとされています。
レチナール
レチノールは肌で「トレチノイン」に変換されて効果を発揮しますが、レチノールとトレチノインの中間体が「レチナール」です(上記の図参照)。
トレチノインの前駆体であるレチナールは、市販の化粧品に配合することができます。
トレチノイン
ビタミンAの中でもっとも活性が強いトレチノインは、肌に対する作用も強いのが特徴です。
トレチノインは深いしわ・シミ・ニキビなどの治療薬として使用されるもので、市販の化粧品には配合できません。
レチノール誘導体
化粧品のパッケージに「レチノール誘導体配合」と表示されているものを見たことがあるのではないでしょうか?
このレチノール誘導体は、レチノールに別の物質をつけくわえて安定化させたもので、肌の中に入ると分解されてレチノールに変化します。
レチノール誘導体は2000種類以上あるとされ、天然の日焼け止めとよばれる「パルミチン酸レチノール」もその1つです。
純粋レチノール
シワを改善する医薬部外品の有効成分として、レチノール類の中で唯一認定をうけてる「資生堂独自の成分」です。
これは作用がおだやかなレチノール誘導体ではなく、文字どおり純粋なビタミンAです。
下記は、純粋レチノール配合の化粧品になります。
エリクシール シュペリエル レチノパワー リンクルクリーム L
レチノール類で日本で唯一シワを改善するクリーム
資生堂の独自成分「純粋レチノール」が配合された医薬部外品です。
目もと・口もと・首のシワに有効成分レチノールが深く効きます。
肌みずからがヒアルロン酸をうみだし、水分量を高めることで柔軟な肌にみちびいて、真皮のコラーゲン密度を高めてシワを改善します。
商品形状 | クリーム |
対象性別 | ユニセックス |
香り | 心地よいアクアフローラルの香り |
肌タイプ | 全肌質 |
6) レチノールの活性について
食事や肌からとり入れたビタミンAは、体内で働けるように「活性型」とよばれる形に変わります。
活性型には下記の3種類があり、形を変えながら様々な働きをしています。
- レチノール
- レチナール
- トレチノイン(レチノイン酸)
レチノールは、表皮の基底層に運ばれると酵素によって代謝されて「レチナール」に変わり、最終的に「トレチノイン」に変化します。
そして、このトレチノインが肌のターンオーバー(新陳代謝)を活性化させます。
7) レチノールまとめ
- レチノールはビタミンAの1種
- 毛穴・ニキビ・しわ・シミに効果が期待できる
- レチノール使用中は、保湿と紫外線対策をしっかり行なう必要がある
- 市販のレチノール化粧品の効果はおだやか
- レチノイド反応が起こる可能性もある
- レチノールにしっかりとした効果を求めるなら、美容クリニックで相談を
以上、メンズにも効果的なレチノールについてお伝えしました。レチノールを適切に使用して、健やかな肌を手にいれましょう。
LonaLona Clinic について
ロナロナは、美容皮膚科とヘアサロンが融合して生まれた新形態のクリニックです。医療だからこそ安心して受けられる美容メニューと、髪と頭皮ケアのために厳選したヘアサロンメニューがあります。
毛穴の開きや黒ずみ・ニキビ・シミなど肌の治療をはじめ、ヒゲ脱毛や薄毛治療もあります。
完全個室でプライバシーが確保されているので、美容クリニックに抵抗のある男性も安心して通うことができます。
また、オンライン診療も受けることができ、通院することなく内服薬や医療用サプリメントなどを購入することができます。
サイト | https://lonalona.jp/ |
住所 | 〒105-0004 東京都港区新橋3-7-7 Tビル 2-4階:ロナロナクリニック 1階:ロナロナヘアサロン |
アクセス | 【新橋駅】烏森口より徒歩4分 【内幸町駅】より徒歩5分 【虎ノ門ヒルズ駅】より徒歩7分 【汐留駅】より徒歩9分 |
診療時間 | 平日 11:00-20:00 土日祝 10:00-19:00 |
定休日 | ロナロナクリニック:毎週木曜・日曜 ロナロナヘアサロン:毎週木曜 |
電話番号 | 03-3519-6767 |
※当記事はアフィリエイトリンクを使用して製品の紹介をしています。
※リンクを介して製品を購入されると、代金の一部がとりあえずに還元されることがあります。
※製品や配送にかんする問い合わせは、リンク先の店舗までお願い致します。
※当記事で掲載している情報は、効果効能を保証するものではありません。